ローテクな防御
21世紀になって,もっとも評判を落とした身近な生物は「鳩」だろう.もともと糞害などで嫌われ傾向にあったが,まさか本人(本鳥)たちに直接関係のないことで社会害の代名詞にされてしまうとは,種族の不幸を思い計って余りある.
がしかし,現実に糞害は困るのであり,なんとか対策したい.
鳩は体内に方位磁石を持っていて,それが影響を受けるような強力な磁力を嫌うという噂があった.そこでベランダの手すりにネオジム磁石を設置して経過観察を実施した.しかし,あろうことか,わざわざ磁石周辺に糞尿を残されるなど,惨敗の結果に終わった.
そこで,目に見えない磁力などではなく,もっと直接的な手段を投入してみることにした.それがこれ.
基本的には,猫よけグッズらしい.一応,犬や鳥にも使用できると書かれているが,本当に効果が評価されているとは思えない(笑).
てすりに設置するので,半分に切断した.あとはこれをどう固定するかが問題だ.
一番使えそうに思ったのはこれ,ケーブルフック.裏面が粘着テープになっていて,通常は電線を全面のフック部を曲げて,完全に固定できる.
ただ,ベランダのてすりは吹き付け塗装で,表面がでこぼこ.このフックの粘着力では,とうてい長持ちしそうにない.
しかしここで,惨敗と思われた第一次実験から,思わぬ成果を利用することができた.ネオジム磁石は,強力なスポンジタイプの両面テープで固定していたのだけど,これがおよそ半年の風雨風雪に完全に耐え,はがすのに苦労するほどだったのだ.
そこで,フックの粘着面をこの両面テープで補強して使うことにした.
こんなふうに,猫よけトゲを固定.
かくして,第二次防御態勢は整った.はたして,効果はあるのか.いま一番心配なことは,蜘蛛が絶好の巣作り場所にしてしまうのではということだが..結果はまたいずれ.
了