MDプレーヤを開けてみた
かつてこの世界には,MDという録音再生メディアがあった.
そんな中,Pioneerが持てる技術を大いに投入して作ったプレーヤがMJ-D7.特別な処理で,MDのがさつく音を滑らかに再生する名機だった.しかし市場投入次期が遅かったため,性能のわりに市場価格は低かった.
もう何年かぶりに触ってみたら,ディスク読み込みの挙動がおかしい.ディスク入れても回転しなかったり,EJECT押しても出てこなかったり.何度がリトライするとうまくいくのだけど.
さらには,筐体カバー部が軽くウレタン塗装されていたようで,例によってネバネバ.ということで,まずはシャープシューターとスポンジで洗ってみた.最後に水洗いしてキムタオルで拭き上げ.ほぼ新品状態になった.
次にメカ部を見たのだけど,残念ながら目視でわかる範囲に不具合らしきものは見つからず.ただ,何回かディスクの出し入れを繰り返していたら,エラーの頻度はずいぶん下がった.ので,まあこれでよしとするかといったところ.
ついでなのでいろいろ観察.電解コンデンサは,電源系には日ケミのKMG,信号系にはニチコンのファインゴールド.限られた予算の中でよく考えられている気がする.
音声出力はこの時代のスタンダード,NJM4580D.このあたり,いろいろ交換してみたくなるけど,MDにそこまで投入してもなと思いとどまる.
あと,電源コネクタは3Pなんだけど,GNDは接続されてないのね..これは接続したほうがいいかどうかは場合によるので,一概に手抜きとは思えない.
再組み立てして,宇多田ヒカルとか鳴らしてみた.ああ,MDの音だなあって思うけど,それなりによく再生してくれる.またすねるといけないので,たまにはかまってあげないといけないかなあ.
ということで,ぜんぜん工作じゃない話でした.
了