エレキットのプリアンプTU-8500を作る 【その1】
エレキットから,かなり本格的な管球プリアンプTU-8500が発売されました.レコードプレーヤ用のイコライザまで搭載しています.
往年の名機TU-870(6BM8使用のステレオアンプキット)時代から変わらぬパッケージデザイン.とても頑丈な段ボール箱で梱包してあります.
開梱すると,一番上に基板や組み立て説明書が入っています.開梱時にカッターなど使うときは,内部を傷つけないよう十分に注意しましょう.他のパーツの多くは代替えが効きますが,この基板はエレキットの補修パーツリストにもみあたらないので,再入手は難しそうです.
一番底に,筺体(ケース)が入っています.鉄製でしっかりとした塗装がなされています.指紋なども目立ちにくく,とても扱いやすそうです.なにより,このずっしり感に期待が膨らみます.
附属の真空管12AU7です.中国製のようですが,メーカー名もなく,シンプルです.内部は3枚マイカ構造で,振動には強そうです.一見して音質に期待できなそうな見た目ではありますが,はたしてどうでしょうか.
ひととおり内容物を確認したら,組立説明書にしたがって少しずつ組み立てます.かなり部品点数が多いので,指定の組み立て順をよく守るのがよいでしょう.
まず最初は基板を準備します.内部は5種類の基板を組み合わせる構造です.これら5種類の基板は,最初は1枚の状態になっていますから,切り離しが必要です.組立説明書では机の縁を使って折るように指示されています.その前に,写真のように大型のカッターで切れ目を付けておくと確実にミシン目で折ることができます.
基板を切り離すと,写真のようにミシン目の残骸が残ります.このままでも組立はできますが,できるだけヤスリなどできれいに処理しておくほうがよいです.作業中にひっかけると,思わぬ怪我をしたりします(基板の素材はガラス繊維と樹脂です).それに,出来上がりがきれいでないと,いまひとついい音がしなさそうに見えてしまいます.
大型の平たいヤスリが作業しやすいです.削りすぎや,力を入れ過ぎてパターンを傷つけてしまわないよう,慎重に作業しましょう.
基板を準備できました.次に,順番に電子部品をはんだ付けしていきます.
【つづく】
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ローテクな防御
21世紀になって,もっとも評判を落とした身近な生物は「鳩」だろう.もともと糞害などで嫌われ傾向にあったが,まさか本人(本鳥)たちに直接関係のないことで社会害の代名詞にされてしまうとは,種族の不幸を思い計って余りある.
がしかし,現実に糞害は困るのであり,なんとか対策したい.
鳩は体内に方位磁石を持っていて,それが影響を受けるような強力な磁力を嫌うという噂があった.そこでベランダの手すりにネオジム磁石を設置して経過観察を実施した.しかし,あろうことか,わざわざ磁石周辺に糞尿を残されるなど,惨敗の結果に終わった.
そこで,目に見えない磁力などではなく,もっと直接的な手段を投入してみることにした.それがこれ.
基本的には,猫よけグッズらしい.一応,犬や鳥にも使用できると書かれているが,本当に効果が評価されているとは思えない(笑).
てすりに設置するので,半分に切断した.あとはこれをどう固定するかが問題だ.
一番使えそうに思ったのはこれ,ケーブルフック.裏面が粘着テープになっていて,通常は電線を全面のフック部を曲げて,完全に固定できる.
ただ,ベランダのてすりは吹き付け塗装で,表面がでこぼこ.このフックの粘着力では,とうてい長持ちしそうにない.
しかしここで,惨敗と思われた第一次実験から,思わぬ成果を利用することができた.ネオジム磁石は,強力なスポンジタイプの両面テープで固定していたのだけど,これがおよそ半年の風雨風雪に完全に耐え,はがすのに苦労するほどだったのだ.
そこで,フックの粘着面をこの両面テープで補強して使うことにした.
こんなふうに,猫よけトゲを固定.
かくして,第二次防御態勢は整った.はたして,効果はあるのか.いま一番心配なことは,蜘蛛が絶好の巣作り場所にしてしまうのではということだが..結果はまたいずれ.
了
熱収縮チューブを整理する
電子工作を続けていると,電線の末端や,コネクタとの接合部などをきれいに絶縁処理したくなりだす.そんなときに活躍するのが,熱収縮チューブ.市販されているものは大きく二種類あって,光沢のある三菱樹脂のヒシチューブと,艶消しな住友電工のスミチューブ.私はどちらかというとスミチューブのファン.
使用する電線やコネクタのサイズがまちまちなので,いろいろなサイズのものを常備しておきたい.が,意外と整理がやっかいなのと,補充するときに何ミリのものが在庫薄になっているのか把握しづらい.
いろいろ思案して,サイズを表示したクリップではさんでつるしておく方法にしてみた.
ちなみに,熱収縮チューブを収縮させるには,以前ははんだごてをつかっていた.でも,こて先に残っていたはんだで汚れたりして,いまひとつ仕上がりに不満があった.
そこで導入したのが,小型の熱風送風機.
これはコテライザーと言って,本来はガス式のコードレスはんだごて.でもオプションに送風口のものがあって,これを装着するとペンタイプの熱風送風機になる.電子工作での細かなケーブルの先に熱収縮チューブを装着するときなど,まことに調子がいい.燃料は,市販のガスライターのものが使える.およそ¥5Kと決して廉価なものではないけど,熱収縮チューブを使うならぜひ揃えたい逸品.いざというときには,緊急はんだごてにもなる.
アンプのボリュームを交換する
DACのボリューム交換がよい感じだったので,アンプのボリュームも交換することにした.
PCに使っているTA2020を使ったデジタルアンプ.元祖?カマデンの純正基板(笑)に,いくつか改造を施したもの.デジタルアンプなのに,味のある音色で気に入ってる.当時,なにを色気づいたか天板をスモークアクリルにしたりしてる.
ボリューム部分は,モジュール構造.ソフトでもハードでもモジュール構造は保守性向上の基本(笑).左がALPSのを使った従来品.右がLINKMAN RD925Gを使って新調したもの.技術の向上で^^小型化している.
DACでの交換は透明感が向上する方向だったけど,今回は音の厚みが増える感じだった.同じ部品でも適用箇所で効果が変わる.ALPSとどっちがいいかは善し悪しよりは趣味の問題な気がする.幸いモジュール構造にしたので,また再度交換して試聴しなおしてみようと思う.
DigiFi付録DACのボリュームを交換する
DigiFi vol15~16付録のOlasonic製DAC.なかなかよい音で安定動作中.
先日はアナログ部分の電解コンデンサを交換したのだけど,もうひとつボリュームも気になる部分なので交換してみることにした.このDAC,ヘッドホン出力だけでなくライン出力もボリュームを経由する仕様なのだ.
もともと使われているのは,ALPSのたぶんRK09Lシリーズのもので,シールド付き.
ものすごく苦労して取り外した.左の青いのが交換用のボリューム.RK09Lとほぼ形状互換で,音質がよいと言われているLINKMANのRD925G.使うのは10KΩのAカーブ品.
取りつけは簡単.一応念のため,RK09Lからシールドケースも移植してみた.
早速試聴.音の透明感が向上した気がする.まあ,なにかやったあとは気持ちのバイアス(きっとよくなったはずw)がかかってるから,気のせいかもだけど.でも,たった180円(RD925G 10KΩA)でこのくらい楽しめれば恩の字.
マウスを修理する
職場で使ってるVAIO君のマウスが,チャタリングを起こすようになってしまった.まだ二年くらいしか使ってないのに.買い換えようと思ったのだけど,Bluetoothマウスって驚くほど選択肢がない.ロジクールのにしようかと思ったら,生協で納期が数週間と言われてめげる..やむをえず,修理してみることにした.
VAIOのBluetoothマウス.見た目はいいけど,使い心地はいまいちアレだ.
幸い,ハメコミじゃなくてネジ.しかし,星型の小型といういやな仕様.
でも,こんなこともあろうかと密かに準備しておくのが....
開けてみたら,マイクロスイッチは少々特殊な形状.ちょっと街の部品屋さんでは見かけない.もちろん手持ちもない.
仕方がないので,左右を入れ替えてみることにした.右クリックってあまり使わないし,チャタリングがあったとしてもそんなに困らないだろうから.
はたして左クリックは治っただろうか.明日職場で早速試してみよう.
雑誌付録olasonic製DACのコンデンサを交換する
DigiFi付録のDACは順調に稼働中.ただ,我が家の環境では,もう少し音質に透明感がほしい感じだったので,少し改造してみることにした.
元のオーディオ回路には,AiSHiという台湾メーカのコンデンサが使われている.これをオーディオ用に変更してみることにした.16V1000uFが全部で3個.例によって鉛フリーはんだが使われているので,部品の除去は困難を極める.
秘蔵のニチコンMUSE(緑)に変更.このコンデンサはとても気に入っていたのだけど,なんでもこの緑の塗料が有害だとかで廃番になってしまった.なら無色にして続けてくれればよいのに,製品ごと廃番.なぜなんだニチコン..
交換直後は,高音低音ともに伸びたような感じ.ちょっと耳に刺激的な気もするけど,これはしばらくエージングするとよくなるのではという気がする.